「広告を見るだけで仮想通貨がもらえる」――そんな夢のような仕組みが実現できるブラウザ、それがBrave(ブレイブ)です。
プライバシー保護に特化した次世代ブラウザとして注目されるBraveでは、ユーザーが広告を自分の意志で表示することで、その対価としてBAT(Basic Attention Token)という仮想通貨が報酬として支払われます。
この画期的なシステムに興味を持つ方は多いものの、実際に気になるのは「どのくらい稼げるのか?」という点ではないでしょうか。
SNSやブログなどでは「月に数十円しか稼げない」「意外とたまる」などさまざまな声が見られ、初心者にとっては情報が錯綜していてわかりにくい状況です。
そこで本記事では、BraveブラウザでBATを稼ぐ仕組みの解説から、実際の収益事例、報酬の受け取り方、換金の方法までを初心者にもわかりやすく、丁寧に解説していきます。
仮想通貨に詳しくない方でも安心して読める内容になっていますので、「これからBraveを使ってみたい」「まずは小さく仮想通貨に触れてみたい」という方はぜひ最後までお読みください。
BraveとBATとは?広告報酬の基本をおさらい
Braveブラウザの特徴と仕組み
Brave(ブレイブ)は、広告やトラッカーを自動でブロックし、高速かつプライバシー保護に優れたWebブラウザとして注目されています。
Google Chromeと同じChromiumベースで作られているため、使い勝手や拡張機能の互換性も高く、乗り換えもスムーズです。
最大の特徴は、「広告を見ることをユーザーが選べる」点にあります。通常のブラウザは強制的に広告を表示しますが、Braveでは設定で広告の表示をONにすると、報酬がもらえる仕組みが動き出します。
このような設計により、「広告=迷惑なもの」ではなく、「価値を提供するもの」へと転換されているのがBraveの革新です。
またBraveブラウザに搭載された「Playlist(プレイリスト)」機能を使うと、YouTubeやTwitchなどの動画を手軽にリスト化し、広告なしで快適にまとめて視聴できます。スマホでもPCでも利用でき、操作もシンプル。特に音楽や学習動画を連続再生したい方にとって、便利な機能となっています。
👉Brave Playlist(プレイリスト)の使い方についてはこちらで解説しています:Brave Playlist(プレイリスト)の使い方を初心者向けに解説|YouTube動画をまとめて保存・再生する方法
BAT(Basic Attention Token)とは何か?
BATとは「Basic Attention Token」の略で、Braveブラウザ内の広告エコシステムで使用される仮想通貨トークンです。
Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーン上で発行されており、広告主・ユーザー・クリエイターの3者間で価値のやりとりに使われます。
ユーザーは広告を閲覧することでBATを報酬として受け取り、広告主はBATを支払ってBraveの広告枠を購入します。
また、コンテンツクリエイターにBATを「チップ」として送ることもできるため、従来の広告モデルとは異なる分散型の報酬システムが実現されています。
広告報酬が発生する仕組み
Braveでは「Brave Rewards(ブレイブ・リワード)」という機能が用意されており、これを有効化することで広告報酬の受け取りが可能になります。広告は通常のバナー形式ではなく、通知として画面の端に表示される「Brave独自の広告」です。
この広告を表示またはクリックすることで、BATが少しずつ加算されていきます。広告の表示頻度は1時間に最大10件まで設定でき、より多くの広告を受け取ることで報酬も増加します。
ただし、広告が配信されるかどうかは地域やタイミングに依存するため、常に最大限の報酬が得られるとは限りません。
このように、Braveではユーザーの「注意(Attention)」に対して正当な対価を支払うという新しい広告モデルが導入されており、仮想通貨の第一歩としても非常に魅力的な仕組みといえます。
BraveでどのくらいBATが稼げるのか?【リアルな収益事例】
月間広告数と報酬の相場(例:日本円換算で月数十円〜数百円)
Braveで得られるBAT報酬の額は、表示された広告の数に大きく依存します。設定次第ですが、Braveでは1時間に最大10件まで広告を表示することが可能で、1日におよそ40〜80件程度の広告が表示されるケースもあります。
ただし、必ずしも上限まで配信されるわけではなく、広告主の出稿状況や地域によって差があります。
実際に日本国内でBraveを使っているユーザーの多くは、1か月あたり0.3〜1.5 BAT程度を獲得していると言われています。2025年6月時点でのBATの価格が約30〜40円の場合、日本円換算では月におよそ10円〜60円程度が目安となります。
これは「メインの収入源」としては物足りないかもしれませんが、「プライバシーを守りながら、少しでも報酬が得られるブラウザ」と考えると大きなメリットです。
実際のユーザーの報酬スクリーンショット例(テキストで紹介)
SNSやフォーラム、レビュー記事では、多くのユーザーがBraveでの報酬実績を公開しています。例えば、あるユーザーの報告によれば、「先月は合計で0.92 BATを獲得し、bitFlyerを通じて日本円で約38円分を受け取った」とのことです。
別のユーザーでは、スマホとPCの両方でBraveを使用していたため、月あたり1.4 BAT(約56円相当)を得たという記録もあります。
Braveには「Brave Rewards」という専用ダッシュボードがあり、過去30日間の広告受信数、現在のBAT残高、支払い予定日などが可視化されています。この管理画面の「今月の報酬額」を見ることで、リアルタイムで収益状況を確認できます。
こうした実績は、必ずしも「稼げる額が多い」ことを示すわけではありませんが、「広告を見るだけで、少額とはいえ仮想通貨が貯まっていく」という体験が多くのユーザーを惹きつけています。
報酬が増える条件とは?(広告頻度設定/地域差)
Braveで得られるBAT報酬を最大限に引き出すには、いくつかのコツがあります。まず基本となるのが、「広告の表示頻度を最大に設定する」ことです。
Braveの設定メニューから「Brave Rewards」へ進み、「1時間あたりの広告数」を5件または10件に設定することで、より多くの広告を受け取るチャンスが生まれます。
また、報酬の額は地域によって大きく異なります。広告主が多く集まるアメリカ、カナダ、イギリスなどでは、広告単価が高く、報酬も比較的多くなる傾向があります。一方で、日本は広告配信が限定的なため、上限まで表示されないこともあります。
さらに、PCとスマホの両方でBraveを利用することも報酬増加の一因です。それぞれのデバイスで広告が表示されるため、トータルでの広告数が増え、結果として報酬も増加します。こうした工夫により、月間のBAT報酬を安定的に増やすことが可能です。
Braveの導入方法と初期設定ガイド
Braveのダウンロードとインストール手順(PC・スマホ)
Braveの導入は非常に簡単で、公式サイトから無料でダウンロードするだけで始められます。PC版の場合は、Brave公式ダウンロードページにアクセスし、「Braveを入手」ボタンをクリックすれば自動的にインストーラーが開始されます。Windows・Mac・Linuxすべてに対応しています。

スマホの場合は、iOSならApp Store、AndroidならGoogle Playストアから「Brave」と検索し、インストールするだけで完了です。Chromeと同様のデザインなので、すぐに使い慣れることができます。
広告表示の有効化とBAT報酬の設定方法
BraveをインストールしただけではBATは貯まりません。「Brave Rewards」機能をオンにする必要があります。
- Braveを起動し、右上の「≡(メニュー)」から「Brave Rewards」を選択
- 「報酬を有効にする」をクリック
- 広告の表示頻度(1時間に最大10件まで)を設定
- 通知が届くように、OS側の通知許可も確認
これで広告表示が開始され、BATの獲得が可能になります。設定画面では「今月の見積報酬」「過去30日間の広告数」なども確認できます。
bitFlyerとの連携手順(報酬受け取りに必須)
日本居住者がBAT報酬を受け取るには、bitFlyerとのアカウント連携が必須です。以下の手順で進めましょう:
- Braveの「Brave Rewards」画面で「報酬を引き出す」をクリック
- 表示されるbitFlyer連携画面で「ログイン」または「新規登録」を選択
- bitFlyerの本人確認(KYC)を完了
- 連携が完了すれば、月1回BATが自動でbitFlyerに送金される
bitFlyerではBATを日本円に換金したり、他の仮想通貨と交換することもできます。連携していないと報酬を受け取れないため、早めに設定しておくのが安心です。
稼いだBATをどう使う?換金方法と注意点
報酬BATの受け取り方法(Brave Rewards → ウォレット)
Braveブラウザで得たBATは、自動的に貯まるわけではなく、「Brave Rewards」機能を有効化することで報酬が蓄積されます。
Rewards画面では、広告閲覧によって加算されたBATの累計、今月の推定収益、次回の支払い予定日などが表示され、ユーザーは自分の報酬状況をリアルタイムで確認できます。
報酬の受け取りには、仮想通貨ウォレットとの連携が必要です。海外ユーザーは通常、GeminiやUpholdなどのウォレットを使用できますが、日本居住者の場合は国内法の制限により、これらのサービスを利用できません。
そのため、bitFlyer(ビットフライヤー)との連携が必須になります。次の見出しで詳しく説明します。
日本居住者向けの受け取り制限(bitFlyer連携)
日本に居住している場合、Brave Rewardsからの報酬BATを受け取るには、bitFlyerの口座を開設し、本人確認(KYC)を完了する必要があります。
Braveの設定画面からbitFlyerアカウントを接続すると、毎月自動的にBATが送金される仕組みになっています。
ただし、注意すべき点として、BraveとbitFlyerの連携はあらかじめ行っておかないと報酬が無効になる可能性があること、そして複数デバイスのBAT報酬を統合できないことが挙げられます。例えばスマホで貯めたBATとPCのBATは、それぞれ個別にbitFlyer連携が必要です。
また、未成年や一部の口座区分ではBATの受け取りが制限される場合があるため、bitFlyerの公式情報を確認の上で手続きするようにしましょう。
換金・送金・保管方法の注意点とリスク
bitFlyerに入金されたBATは、そのまま保有することも、日本円に換金することも可能です。換金するにはbitFlyerの取引所(販売所)でBATを売却するだけで済みますが、取引手数料やスプレッドに注意が必要です。
特に販売所形式では売値と買値の差が大きいため、換金額が想定より少なくなることがあります。
また、BATをbitFlyer外に送金したい場合は、対応しているウォレット(例:MetaMask)への送金手続きが必要ですが、この際もガス代(手数料)や宛先ミスによる送金失敗リスクが伴います。仮想通貨の操作に不慣れな方は、送金は慎重に行いましょう。
さらに、BATは価格変動のある仮想通貨であるため、短期間で価値が変動するリスクもあります。「受け取ったらすぐ換金する」「値上がりを見込んで長期保有する」など、自分の方針に合わせて活用方法を決めることが重要です。
Braveで効率よくBATを稼ぐためのコツ
広告表示設定を最適化する方法
BraveでBAT報酬を最大限に得るには、まず「広告の表示設定」を見直すことが大切です。設定メニューから「Brave Rewards」を開き、1時間あたりの広告表示数を「最大(10件)」に設定することで、広告閲覧の機会が大幅に増加します。
デフォルトでは広告数が少なめに抑えられているため、この変更だけでも報酬効率が上がるケースがあります。
さらに、通知の表示タイミングを逃さないよう、バックグラウンドでの通知受信を許可しておくこともおすすめです。これにより、作業中やWeb閲覧時でも広告通知が届きやすくなり、見逃しによる収益ロスを減らすことができます。設定一つで収益効率が変わるため、まずは広告頻度と通知の最適化から始めましょう。
バッテリー消費や通知ストレスを抑える設定
広告表示を増やすと気になるのが、「通知が頻繁に来てストレスになる」「バッテリー消費が増える」といった副作用です。そこで、効率を保ちつつ快適に使うには、通知スタイルの調整や集中モードとの併用が有効です。
例えば、通知の表示スタイルを「サイレント(音なし)」に設定したり、特定の時間帯だけ通知が出るようにスケジュールを管理することで、煩わしさを大幅に軽減できます。
また、長時間バッテリーを持たせたい場合は、Braveのバッテリーセーバー設定をオンにして、広告は主にWi-Fi接続中に受け取るようにするのも一つの工夫です。
快適な利用環境を整えることで、継続的にBraveを使いながら無理なくBATを稼ぎ続けることができます。
PCとスマホの両方で活用するメリット
Braveのもう一つの強みは、複数デバイスで同時に利用できることです。PC版とスマホ版を併用すれば、それぞれで広告が表示され、BAT報酬を「デバイスごとに」獲得可能です。つまり、1日あたりの報酬機会が実質的に倍増するということになります。
たとえば、日中はデスクでPC版を使い、通勤や就寝前にはスマホ版を使うといった運用をすれば、無理なく自然な形で広告閲覧数を増やすことができます。
また、どちらもBrave Rewardsの管理画面があるため、収益状況も分かりやすく確認できます。
なお、デバイス間の報酬統合は現在のところサポートされていないため、それぞれ別々にbitFlyerと連携が必要です。とはいえ、デバイスの併用はBAT獲得量を増やす最もシンプルで確実な方法の一つです。
Braveの広告収益は本当に「稼げる」のか?筆者の見解
あくまで「副収入」レベルと考えるべき理由
Braveを利用して得られるBAT報酬は、確かに「お金になる仮想通貨」であることに間違いありません。しかし、現実的には月に数十円〜数百円程度が相場であり、メインの収入源には到底なりません。
1日中ブラウジングをしても数BATに届くのは難しく、時間に対する報酬効率は決して高いとは言えないのが正直なところです。
Braveの収益モデルは、あくまで「広告表示に対するお礼」を分配する仕組みであり、収益化を目的とするビジネスモデルではありません。
したがって、「稼ぐこと」だけを目的に導入すると期待外れになる可能性があります。広告収益で生活するというよりも、日常的なWeb利用に少しだけ報酬が付くという感覚で活用するのが最も現実的です。
仮想通貨に興味を持つ入り口としては有効
一方で、Braveは仮想通貨の世界に触れる第一歩としては非常に優れたツールです。特別な知識や投資を必要とせず、ただ普段通りブラウザを使うだけでBATが貯まり、仮想通貨のウォレット操作や送金の仕組みを体験することができます。これは、他の仮想通貨関連サービスにはないユニークな利点です。
また、Braveを通じてBATを受け取ることで、「仮想通貨をもらう」「換金する」「保管する」といった一連の流れを実際に体験できるため、初心者でも仮想通貨の仕組みを自然に理解しやすくなります。小額であっても、仮想通貨の価値変動やセキュリティ意識を学ぶには最適な環境と言えるでしょう。
おすすめできる人/できない人
Braveは、次のような人におすすめできます:
- 広告が煩わしいと感じている人
- プライバシー保護に関心がある人
- 仮想通貨に少しでも興味を持っている人
- リスクなく報酬体験をしたい人
逆に、以下のような人には向いていません:
- 高い収益性を期待している人
- 広告通知がストレスになる人
- 設定やウォレット操作が面倒に感じる人
要するに、Braveは「日常のブラウジングをより快適にしながら、副次的に仮想通貨も得られる」というスタンスに納得できる人にとって、非常にコスパの良い選択肢です。
よくある質問(FAQ)
BATは毎月どのように受け取れますか?
Braveで得られるBATは、毎月決まったタイミングでユーザーのウォレットに送金されます。具体的には、月末の広告閲覧分が翌月の上旬(おおよそ8〜12日ごろ)に支払われるのが一般的です。
報酬を受け取るには、事前に「Brave Rewards」を有効にしておき、bitFlyerアカウントと連携しておく必要があります。連携が完了していないと、報酬は保留または失効する可能性があるため、注意が必要です。
Braveを使っていてもBATが増えないのはなぜ?
Braveを日常的に使っていてもBATが貯まらない場合、いくつかの原因が考えられます。代表的なものは以下のとおりです:
- 広告表示がオフになっている
- 広告の頻度が低く設定されている
- 広告が配信されていない地域にいる
- 通知設定が無効になっており広告が表示されない
特に日本では広告主が少ないため、最大設定にしても1日あたり数件しか広告が表示されないこともあります。設定メニューから「Brave Rewards」と「通知の許可」を再確認してみましょう。
複数デバイスでBATを稼ぐことは可能?
はい、PC・スマホ・タブレットなど複数デバイスでBraveを使えば、それぞれのデバイスでBATを稼ぐことが可能です。ただし、注意点として各デバイスは独立した環境として扱われるため、報酬も個別にカウントされます。
つまり、PCで得たBATとスマホで得たBATはそれぞれ別々にbitFlyerと連携が必要です。現時点では統合機能は提供されていませんが、同じアカウントでの連携は可能なため、使い分けながら効率的に稼ぐことができます。
BATをbitFlyer以外で受け取ることはできる?
残念ながら、日本居住者がBraveからBATを受け取る方法はbitFlyerのみとなっています。
海外ユーザーであればGeminiやUpholdといった仮想通貨ウォレットを利用できますが、日本では金融庁の規制により、これらのサービスは利用できません。そのため、日本国内でBraveの報酬を受け取るには、bitFlyerアカウントの開設と本人確認(KYC)の完了が必須条件となります。
今後対応ウォレットが増える可能性はありますが、現時点ではbitFlyer一択と理解しておきましょう。
まとめと今後の展望
Braveブラウザを使ってBATを稼ぐ仕組みは、「広告を見るだけで仮想通貨が手に入る」という革新的な体験を提供しています。
ただし、その報酬額は決して大きくはなく、あくまで“ちょっとしたお小遣い”とプライバシー保護の副産物として捉えるのが現実的です。それでも、広告の煩わしさから解放され、しかも報酬までもらえるという点は、他のブラウザにはない大きな魅力です。
今後、Braveのユーザー数が増え、広告主がより多く参入することで、BATの需要やユースケースも広がっていく可能性があります。
すでにBATはコンテンツクリエイターへの投げ銭や、特定サービスでの支払いにも使われ始めており、実用性のある仮想通貨として徐々に存在感を高めています。将来的には「インターネットの標準通貨」としてBATが定着する日も来るかもしれません。
とはいえ、まずは難しく考えず、「無料でインストールして、普段どおり使うだけ」で仮想通貨に触れられる体験をしてみるのがおすすめです。
特に、これから仮想通貨を学びたい初心者にとっては、リスクがほぼゼロで実践的な知識を得られる貴重な入口となるでしょう。
Braveでできることは、「稼ぐ」以上に、これからのWebの使い方を考えるヒントでもあります。気になる方は、まずは試しにインストールして、その新しいブラウジング体験を体感してみてください。


